社会福祉法人 調布市社会福祉事業団 なごみ そよかぜ すまいる まなびや ちょうふだぞう すこやか すてっぷ あゆみ


理事長便り
2012/11/1(木)

 昨年の今頃は、施設周辺の桜が季節外れの花を咲かせるぐらい陽気が暖かかったような気がしていましたが、先週あたりから日ごとに寒さが募ってきました。
 先月の6日(土)にすずかけフェスタが開催されました。お忙しい中、長友市長、伊藤市議会議長、川畑副議長の他、多くのご来賓、関係者、地域の皆様をお迎えして、ご利用者、ご家族の皆様もご一緒に楽しく賑やかに交流が図ることができました。毎年、多くのボランティアの皆様にもご協力をいただき素晴らしいフェスタが開催され、利用者の皆様も楽しいひと時を過ごすことができ感謝いたしております。
 なごみの利用者の数人の方に、ウイルス性胃腸炎の発症が見られ感染の拡大防止に努めています。夏の猛暑の影響や生活リズムの変化など多様な要素で体調を崩しやすい時期ですが、これから感染症が流行しやすい季節を迎えるため、手洗い、うがいなどの徹底など法人内全施設に健康管理について注意喚起をお願いしたところです。

 東日本大震災から1年7カ月。被災地の多くに被災建物や瓦礫がまだまだ片付かなく爪痕が残っています。かつては商店街であったり、住宅が密集していた住宅街も、店舗、家屋が流され土台だけが残って雑草が荒れ地を隠しています。多額の復興予算が計上されているはずですが、復興の手ごたえが感じられません・・・。
 宮城県仙台市若林区や岩沼市下野郷では津波の被害により田畑は塩害で農作物が育たなく全て枯れてしまう状況でした。そんな中、若林区では健康茶やサプリメントなどに加工される桑の木を、下野郷では漢方薬草の甘草の試験栽培を一部の農家の方が始めたところ、塩分が適度なストレスになり、早く成長し予想以上の効果があらわれたそうです。復興の遅さに対する苛立ちも、こうしたいくつかの成功事例を積み重ねていくことにより、新たな農業モデルとして高付加価値の作物作りが広がることとなります。被災地の農業再生が図られていく道が開かれると被災地の農家も勇気づけられます。東北の秋は短く早く通り過ぎ、直ぐそこには厳しい冬の足音が聞こえています。

 「障害者虐待の防止、障害者の養護者に対する支援等に関する法律」(通称:障害者虐待防止法)が平成23年6月に成立し、本年10月1日に施行されました。
 私たちの周りでは、障害をお持ちの方に対して尊厳を傷つける様々な虐待が発生しています。虐待にあたる行為は、殴る、蹴る、身体を縛るといった「身体的虐待」だけでなく、「性的虐待」や、言葉で脅したり、屈辱したりする「心理的虐待」、食事を与えない、風呂に入れないなど日常の世話を放棄する「ネグレスト(放棄、放置)」、勝手に障害者の財産を処分したり、日常生活に必要な金銭を渡さなかったりする、「経済的虐待」も、虐待行為にあたり様々な虐待ケースがあります。
 「障害者防止法」は、障がいをお持ちの方を虐待から守り、養護者に必要な支援を行います。障がいをお持ちの方に対する虐待の防止や対応の窓口となる「障害者虐待防止センター」が市町村に、「障害者権利擁護センター」が都道府県に設置されることになりました。調布市・当事業団は、障がいをお持ちの方々やご家族が安心して相談できる場所を充実させ、障がいをお持ちの方の尊厳を守り、寄り添った質の高いサービスの提供を推進していきます。
 東京スカイツリーの誕生で注目を集める上野、浅草周辺の下町エリア。特に谷中、根津、千駄木といった周辺を休日に散策してみました。このあたりは下町情緒が色濃く残り、昔ながらの家があちこち残されています。日暮里駅の西口から少し歩いて「夕焼けだんだん」を降りれば「ひぐらしの里」谷中ぎんざ商店街。懐かしいものを見たり食べたり、周辺の町並みは昭和30年代を知っている世代には懐かしさに出会えたり、自分の思い出を探したり、一人ぶらり散策するにはぴったりの街です。
 本家の東京の銀座は都会的な雰囲気で賑わいを見せていますが、ここ「谷中ぎんざ」の商店街は、ミニコミ雑誌やテレビ等にも紹介された人気スポットで多くの人で賑わっていました。2・3人で散策する小グループの女性の方や若いカップルなども多く、お惣菜、魚、肉、野菜、お茶等の小さな店が軒を連ねており、適度な道幅は買物客で混雑しています。活気があっていいですね。何となくほっとする気持ちにさせてくれます。
 多少観光化されている感じも受けますが、看板は木彫りや切り絵でレトロな雰囲気が感じられ、店のひさしの上には木彫りの猫も置いてあります。商店街から不忍池方面に向かって歩いてみました。ちょっと横道に入ると、道は狭く車が通れないような場所に戸建ての家やアパートがぎっしりと立ち並んでいます。昔の長屋風から一軒一軒独立して建てたのかと思いますが、隣との隙間がなく建っているところもあります。この地域は、関東大震災や戦災の影響が比較的少なかった数少ない町並みが残る地域で、寺院も多く点在しています。坂道もやたら多く名前も町名や地名の由来を振り返ったりすると、昔の風景や人々の生活を垣間見る事ができます。谷中の町並みは「美しい日本の歴史的風土100選」に選ばれているそうです。迷路のように入り込んでいる道やお宅の玄関先もきれいに掃かれていてゴミが落ちていません。すりへった箒とチリトリが玄関横に置いてあったりします。軒先のわずかなスペースや道端に、不揃いの大小様々な鉢植えの植物が並んでいます。住んでいる方の人情味や雰囲気が良く似合います。
 小さい頃、服の袖をテカテカ光らせ暗くなるまで遊んだ、鬼ごっこ、缶けり、べーごま、めんこ、ゴム飛び・・・、元気に走り回る子供たちの姿や賑やかな歓声が聞こえてきそうです・・・。私たちが育った子どもの頃の昭和の雰囲気を残す町並みが、郷愁を感じさせてくれました。昭和の昔が少しずつ消えていく・・・。

                理事長  中根 義雄




 
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