社会福祉法人 調布市社会福祉事業団 なごみ そよかぜ すまいる まなびや ちょうふだぞう すこやか すてっぷ あゆみ


理事長便り
2013/3/1(金)

 昨年の今頃(2月29日)は、東京も朝から雪が降っていました。今年も2月には雪が降り、日中でも気温が10℃を下回る日が続いていました。3月に入り、今日は関東にも春一番が吹いて少しなま暖かい感じの風が吹きましたが、これからは寒暖の日々をくりかえしながら春もそこまで来ています。私が住んでいる所から少し離れた場所に百草園があります。梅林で有名で、3月の中旬まで梅まつりが開催されています。春告げ草といわれる梅の花、爽やかな香りも風に乗って漂ってきて春を感じさせてくれます。もうすぐ早春の山々の木々もしだいに芽吹き山全体が明るく輝いて笑っている様子(山笑いというそうです)もまもなく見えます。
 先の震災からもうすぐ2年になります。あらためて被災なさった方々に心よりお見舞い申し上げますとともに、犠牲になられた方々に対して哀悼の意を表しご冥福をお祈りいたします。
 3月は、被災地にも卒業式の時期がやってきます。2年前(平成23年3月22日)、気仙沼市立階上(はしかみ)中学校でも卒業式が行われました。あの忌まわしい大震災から10日しか経っていない中、多くの方々の努力で卒業式を挙行することができました。
 式典の中で生徒会長としてK君が卒業生を代表して読んだ答辞が、当時、インターネット等に紹介され大きな反響をもたらしました。答辞の全文が文部科学白書にも掲載されたそうですが、岐阜県の中学校では授業に採り入れられました。全国の人々も辛い思いをしている被災地の方々も、答辞を知り、勇気づけられそして元気をもらったとの声も寄せられました。忘れられないほどの感動を多くの方に与え、同時に大切なことを学ばせてくれました。
 震災のあった卒業式(12日に予定されていた)の前日、11日に思い出のたくさん詰まった、卒業アルバムが教室で生徒に渡されました。みんなでアルバムを開いて、写真を見ながら思い出などを楽しく語っていたと思います。勿論、これから起きる地震・津波など知らずに・・・。普通に無事卒業式を迎えることができたなら、友達と楽しく過ごした学校での生活、進路のこと、将来の夢、楽しい思い出などいろいろ・・・。K君は悲しみに耐え、涙に声を詰まらせながら答辞を読みました・・・。答辞の一部分を抜粋して紹介いたします。「本日は、未曾有の大震災の傷も癒えない最中、私たちの為に、卒業式を挙行していただきありがとうございます。」「わたくしたちから大切なものを、容赦なく奪っていきました。天が与えた試練というには、むごすぎるものでした。辛くて、悔しくてたまりません。」「命の重さを知るには、大きすぎる代償でした。しかし、苦境にあっても、天を恨まず、運命に耐え、助け合って生きていくことが、これからの、わたくしたちの使命です。」ほんの一部の紹介ですが、後輩の皆さん、先生方、地域の皆さん、お父さん、お母さん、家族の皆さんなど大切な方々に向けたK君の答辞には、悲しみに心も張り裂けそうな思いのなかで、「天を恨まず・・・」涙と感動を我慢しながらそれを乗り越え、前を向いて立ちあがる姿に沢山の思いを感じ多くのことを学ばせていただきました。素晴らしい答辞をありがとう・・・。
 親を亡くし、心に傷を負い、さらには「学び」から遠ざかってしまう可能性もある子どもたち、無限の可能性を秘めた子どもたちに素晴らしい未来が見つけられますように、一緒に強く優しく生き抜いていく仲間たちとして、みんなで一緒に大人になれるよう、前を向いて一人でも多くの子どもたちが歩んでくれれば。
 年月が過ぎていくごとに、しだいに忘れ去られていくこと、それが一番、被災地の人が望まないことでは・・・。

 先月8日に平成24年度第1回調布市社会福祉事業団臨時評議員会・理事会が開催されました。ここ数年の課題でありましたグループホームの設置について、ようやく目途が立ちました関係から、グループホームの設置について事業決定をいただく必要があり、臨時会にお諮りしご審議いただきました。
 ケアホーム・グループホームの設置について調布市は、調布市障害者総合計画において、平成25年度を目標に、重度重複障害者ケアホームの開設と、あわせて知的や精神に障がいのある方のグループホーム・ケアホームの整備の計画を進めています。また、平成24年度の調布市の経営方針に基づく施策の取組みの「障害者福祉の推進」の事業においても障害者グループホームの充実の取組みを図っていくこととなっています。知的障害をもつ方々が住み慣れた地域で少人数の生活単位で、食事や身の回りのことなど必要な支援を受けながら、日々安心して生活が営める場として、関係各方面から設置に向けてのご要望が多く寄せられていました。地権者、建物所有者等のご理解ご協力をいただく中で、いろいろご協議をいただき設置の目途が立ったことから臨時会の開催をお願いいたしました。
 今回お諮りいたしましたのは、知的障害をお持ちの方を主な利用対象とするグループホームの設置2件、重度重複障害をお持ちの方を利用対象とするグループホーム設置1件についてご審議いただき事業決定をいただきました。その他、この施設の着手に伴う補正予算案と就業規則及び経理規程の改正等のご審議と事業団の規程の一部改正等を報告し、ご承認をいただきました。
 また、調布市でも平成25年第1回調布市議会定例会が開催(2月28日から)されています。厳しい財政状況のもと、市民の安全・安心の確保と市民生活の支援等を基本姿勢とした平成25年度当初予算案をはじめ、関係諸議案など多くの重要な案件について審議されています。調布市から受託している事業団の各事業についての補助金等も議会のご審議いただいておりますので、審議内容を十分把握しながら円滑な事業団運営に努めていく必要があります。今月末(26日)の理事会・評議員会で事業団の25年度の事業計画(案)や当初予算(案)のご審議をいただきます。

           理事長    中 根 義 雄




 
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