社会福祉法人 調布市社会福祉事業団 なごみ そよかぜ すまいる まなびや ちょうふだぞう すこやか すてっぷ あゆみ


理事長便り
2013/7/2(火)

 昨日、調布市社会福祉事業団第1回臨時理事会が開催されました。昨年、平成24年10月に実施された東京都福祉保健局の実地検査の結果通知が6月に届き、改善を要する事項について、理事会の審議を経て東京都に報告する必要があるため、臨時理事会の開催をお願いしたものです。実地検査の内容は、事業団が調布市より委託を受け業務を行っている施設(事業)について、社会福祉法、障害者自立支援法に基づいて、適正な法人運営がされているかが問われました。昨年、口頭で指導を受けた事項については、既に改善等を行っていますが、文書で改善を指示された事項については、改善状況を文書で報告書にまとめ、これを臨時理事会でお諮りいたしました。他にご審議いただいた案件は「知的障害者グループホーム下石原じゃんぷ(仮称)の開設について」と「重度重複障害者ケアホームの設置と定期借地権契約の締結について」の2件をご審議いただきご承認をいただきました。
 東京都の実地検査で文書による改善を求められた事項の主なものは、社会福祉法人の業務の決定の中に一部理事会審議をせずに決定し実行している業務がある、業務の決定は、社会福祉法及び定款に基づき適正に行うこと。(実施検査後、直ちに改善し、業務の決定は、理事会の審議事項として事業決定しています。)各施設の利用者支援(障害)では共通して、利用者等に関する情報を提供する際にはあらかじめ書面で同意を得ておくこと。(個人情報提供同意書を作成し、7月の家族会で説明と配布をします。)また、施設会計(障害)では、施設障害サービスの種類ごとに施設入所支援と生活介護の経理を区分し会計処理を行うこと。(社会福祉法人新会計基準の移行時期平成26年4月1日に合わせ、経理を区分し会計処理を行う。)、その他にも幾つか指摘を受けましたが、既に改善できるものについては速やかに実行し改善を図っています。

 東日本大震災の被災地、宮城県東松島市の野蒜(のびる)地区に津波から70人もの命を救った私設避難所の通称「佐藤山」がある。近くに住む土地の所有者、佐藤善文さんは地震による津波が来たら・・・、津波に備えて安全に避難する場所を造ろう、「避難場所は家からすぐ近くの場所に」との思いから、自費で近くに所有している30メートルの岩山に老後の道楽も兼ねて、岩山を削ったり彫ったりしながら階段を造りました。お年寄りにも上れるように段差を低くして手すりも付けました。平らな頂上には小屋と東屋を建て、海を見渡せる展望台まで建て、もともとあった山桜のほか、しだれ桜や山野草を植えたりして避難所を造りました。「津波なんてここまで来るわけがない」。そう言われながら佐藤さんは10年かけて岩山を削ったり彫ったりして階段や避難所を兼ねた小屋を完成させ、登り口に「災害避難所(津波)」と看板を立てました。
 地震があった3月11日、佐藤さんが家族と犬を連れて避難所に上ると、すでに40人位の人がここに避難していました。一旦、波が引いた後、第2波の津波がくるまえに避難してきた人、既に「佐藤山」に避難していた人々が、流されている人に棒を差し出して救助したり、流されながらも自力でたどり着いた人等で避難者は70人ほどになりました。お年寄りやけが人は小屋でストーブを焚き、男性陣はあずま屋でたき火をして夜を明かしました。1960年のチリ地震による津波でも床上浸水だった周辺は、今回の津波で流失した家屋や車、瓦礫で埋め尽くされていました。避難した男性の中には「ここには大きな津波は来ないよ」と佐藤さんの作業を半ば笑って見ていたけど、近くに避難場所があり助かった、佐藤さんに先見の明があったと感謝しています。周辺では指定避難場所も津波に襲われ、多くのひとが犠牲になりました。「大きな津波は、建物ではダメ、高台に逃げるのが鉄則」佐藤さんは市に訴えたこともありましたが、「佐藤山」は避難場所には指定されませんでした。
 自分が作った避難所で一人でも多くの方が助かって良かったと喜ぶ一方、もっと多くの人に「此処に逃げて」と伝えられていればと悔しさもにじませる・・・。

 先月は、空梅雨かと水不足を心配していましたが、雨も降って梅雨らしい季節になったと思っていましたが・・・。沖縄と奄美地方は梅雨明けして本格的な夏到来ですが、東京は梅雨も折り返して中休みなのでしょうか、朝夕はわりと涼しくしのぎやすいと感じていますが、気温も少しずつ高くなり夏の気配がしてきました。今週末あたりから蒸し暑い日がもどってきて真夏日になる日が増えてくるそうです。こまめに水分補給をしたり、適度にエアコンや扇風機を使用したりして利用者の皆さんの体調管理には十分配慮し熱中症等の予防に努めていきます。
 もうすぐ七夕です。事業団の各施設には毎年「七夕の笹飾り」が飾られますが知的障害者援護施設「なごみ」の各階のフロアや玄関ホールにも「七夕の笹飾り」が飾られています。私の子どもの頃は、各家庭で笹飾りを作り軒先に飾っていましたが、今は、どの家も飾ってあるのを見かけないです。七夕の夜、笹飾りは近くの川に流していましたが、今時そんなことをしたら不法投棄、環境問題で大変なことになってしまう。施設の笹には願をこめて、利用者の皆さんやご家族、職員の皆さんの思い思いの夢や希望が書かれた短冊が沢山飾られました。私は、“皆さんが健康でいつも幸せの中につつまれていますように!”と短冊にしました。皆さんの願いがかないますように・・・。

                          理事長 中根義雄




 
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