社会福祉法人 調布市社会福祉事業団 なごみ そよかぜ すまいる まなびや ちょうふだぞう すこやか すてっぷ あゆみ


2月理事長便り
2015/2/2(月)

 ここ数日、三寒四温とまではいきませんが暖かかったり寒くなったりを繰り返しています。先週、東京にも雪が降りましたが、もうすぐ立春(2月4日)です。
 先月、暖かい日に近くの百草園の丘陵を歩いてきました。百草園の脇を歩いていると梅の木も蕾が大きくなっています。美しい花をさかせ、春を告げる風物詩となって多くの人で賑わう日も間もなくかと思います。陽だまりの小径に咲く水仙の花に一足早い春を見ることができます。静寂につつまれた丘陵の小径、緑と茶だけの森の中で、コナラ、クヌギ、イヌシデといった落葉樹が多い場所は、柔らかな日差しが差し込んで森全体が明るく、木漏れ日が差し込む散歩道や陽だまりは心地よい場所でもあります。こうした陽だまりに立つと、子どもの頃、寒い時期に過ごしたいろいろな遊びが懐かしく思い出されます。
 学校から帰るとみんなが集まる場所がいくつかあって、カバンを家に置いてすぐそこに行く、たいてい小さい子が先に来ていて、寒風を避け、日向ぼっこをしながら漫画を見たりして上級生を待つ。ガキ大将が来ると、今日は何して遊ぶか決められ、「けんだま」、「くぎさし」、「ベーゴマ」、「びー玉」など、多勢あつまれば缶けりや二手に分かれて、「チャンバラ」、片足を上げケンケンで遊ぶ「Sケン」や「馬跳び」、「駆逐・水雷」など、走ったり、跳んだり、組んだり、ぶつかり合ったりして身体を使って遊ぶことが多かった事や、今ではとても想像がつきませんが、私が育った杉並でも、幹線道路に沿って商店や住宅が並び少し外れると畑や田んぼ、雑木林など田園風景がありました。遊ぶ場所は地域全体がフィールドで事欠かなかった事、そして農家の庭先や畑や田んぼ、近くの川や森、誰が所有者かわかりませんでしたが空き地も多くあり、広い場所ではゴムまりでごろベースと言った三角ベースをやって手をすりむいたり、大人の自転車で三角乗りをしてよく向こうずねにかすり傷を負ったり、あかぎれやしもやけも気にせず、鼻をすすり手足がかじかむ寒さの中で暗くなるまで元気に遊んでいました。近所のつながりは濃く、みんな裕福でない時代でしたから、他人の家の事情も承知していました。親は休む間もなく働いて子どもに構う余裕がなく、子どもたちはどちらかと言えば放ったらかし、よく言えば、おおらかに育てられ、夕飯時に元気に帰っていれば怒られずにすんでいました。おむつが取れない歩き始めの子どもでも、近所の方に一緒に遊んでやってと預けられ、地域みんなで上の子が下の子の面倒を見るのが当りまえで、その分子供は強くたくましく成長していったのかもしれません。何となく子供たちの声が聞こえてくるような静かな丘陵を鳥の鳴き声や風の音に耳をすまし、ちょっと陽だまりで立ち止まり、子どもの頃の遊びを懐かしく想う・・・。
 先月、1月12日は各地で成人式が行われました。調布市では、前年より150人増の2,261人(平成26年12月31日現在)の方が成人を迎えました。東日本大震災の被災地でも各地で成人式が行われ、岩手県陸前高田市でも大震災から3年10か月となる、月命日の1月11日に成人式が開かれ、市内の新成人248人全員で黙とうを捧げました。津波で犠牲になられた3人がこの日を迎えられず、亡くなった方の中学時代の親友が遺影を手に式に臨んでいました。宮城県東松島市では、津波で亡くなった娘さん(当時16歳)に、「節目でできる最後の大きなプレゼントかも」と家族が成人式用の晴れ着を贈った。母親は、仏前に供えた鮮やかなピンクの花柄の振り袖を見つめながら、成人式までは・・・、以後の人生はそれぞれ、次の節目は誰にも分からない。いままで、娘の人生の節目に、高校卒業時には、腕時計、就職活動の時期にはスーツをプレゼントとして用意し、成人式には、友人が娘さんの写真を持って参列、母親は「娘の分まで楽しんでね」と声をかけた。
 阪神・淡路大震災から20年、兵庫県内被災地でも成人式が開かれました。今年の新成人が生まれてから20年でもあります。「震災当時、自宅で被災、タンスが倒れてきたが奇跡的に下敷きにならなかったと、大きくなってから親に聞いた」、「震災前夜はベビーベットではなく、両親と一緒に寝たためテレビの直撃を免れた」、それぞれつらい経験を通して「生きててよかった」、「自分の経験を伝えたい」、「つながりの大切さを聞かされて育った。これからも家族や仲間を大事に」と、地域の復興とともに成長してきた新成人は、まっすぐ前を向いて大震災を忘れず風化させないよう次世代にも伝えていきながら、故郷の再生を担い続けていくことだろう。それぞれ阪神・淡路大震災、東日本大震災で被災を経験、穏やかな日々が一変し、20年の歳月をご家族の深い愛情と慈しみの中で育ち立派に過ごし成人を迎えられました。ご家族、皆様にも感謝を申し上げますとともに心よりお祝いを申し上げます。人生はそれぞれに与えられたチャンスだと思っています。たった一度の人生を輝かせたいと、誰もがそう思いながら生きる社会であってほしいと願っています。
 平成27年度4月から、調布市立学童クラブ及び放課後遊び場対策事業(ユーフォー)の受託の他、退職予定者による欠員補充のため職員の増員が必要となり、12月、1月と職員採用の試験を実施しました。面接ではやる気のある人、やる気を感じさせる人、これからの事業団運営に大いに貢献してくれる人材を求めました。女性の応募も多く、今回、結婚・出産・育児に伴って一時期就業を中断されていたり、育児と両立がしやすいパートタイム的な形で就業されている方も多かったようです。世の中は大きく変化し、求められることも多種多様に変わってきています。皆さんの感性やキャリア形成も事業団運営にも大きく関わってきます。就業意識の高い方々が自己実現にむけて、自覚を持って誠実に仕事に取り組まれることは、新しい人生の原動力になるものと期待しています。人財は宝です、事業団が大切にしている理念の一つであります「ご利用者の皆様の一人ひとりの個性と人格を尊重して」を念頭に、利用者の皆様に日々健康で元気に明るく生活が営め、生きる喜び、希望を持ち夢を実現するために、できることをしっかりと支援してまいります。利用者に寄り添った安心して働ける環境で利用者やご家族の方々、職員みんなで新人を迎えたいと思います。

                     理事長 中根義雄




 
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