今年の夏も,昨年に引き続き猛暑でしたが,子ども家庭支援センター「すこやか」では夏祭りが行われ,私も参加してきました。祭り当日は35度を超える厳しい暑さでしたが,会場は,多くの親子連れで大いに賑わい,冷房を最大限に稼働させてもなお,子どもたちの熱気と歓声に包まれていました。(参加者数,親子合計353人)

祭りの場には,エアポリンや大きなうちわの工作,昔ながらの遊びであるお手玉,紙芝居,そして盆踊りやおみこし巡行など,工夫を凝らした手作りの催しが多彩に揃っており,参加者の皆様にお楽しみいただきました。この祭りの実現には,多くのボランティアの方々のご協力が不可欠でした。たま川お手玉の会,駒沢女子短期大学,社会人,高校生,サマーボランティア,実習生,インターンの皆様,心から感謝申し上げます。そして何より,すこやかのスタッフが元気いっぱいに参加者と一緒に楽しんでいる姿が印象的でした。

「すこやか」は,平成13年(2001年)4月,屋根のある公園をメインに据え,乳幼児交流事業,子どもショートステイ,トワイライトステイ,子育て相談,エンゼル大学など,さまざまな事業を展開する施設として,周辺市町村に先駆けて開館しました。その後,すこやか保育の実施,地域センターを会場とする「コロコロパンダ」の拡充,さらには,社会問題化している児童虐待への対応など,次々と新たな事業を展開してまいりました。開館以来,来館者数は昨年度に200万人を超え,多くの子育て中の親子にご利用いただいております。私自身も,開設準備に携わった職員の一人として,この成果を非常に嬉しく思っております。

「すこやか」では,8月のほんわか市は台風の影響で中止となりましたが,今後もミニミニ運動会やクリスマス会など,楽しいイベントを数多く企画しており,夏祭りのように大いに盛り上がることを期待しております。

核家族化や少子化が進む現代において,子どもの時代に身近で乳幼児と接する機会が減少し,実際に親となった際に,どのように子どもを育ててよいかわからず,不安を抱える親が増えていると言われています。

調布市社会福祉事業団は,「すこやか」を子どもや子育て家庭の身近な相談窓口として位置づけ,育児をはじめとするさまざまな相談に対応するとともに,親子の交流の場を提供し,子育て家庭への支援事業を行う施設として運営してまいります。今後もボランティアの皆さまのご協力も賜りながら,スタッフ一同,一層の努力を重ねてまいりましょう。

伊藤栄敏

理事長便り(↑こちらからも内容ご確認いただけます。)