9月の第三月曜日、今年も各地で多年にわたり社会につくしてこられた老人を敬愛し、長寿を祝う催しが行われました。我が国の総人口は1億2千6百万人余、このうち65歳以上の高齢者人口は3千5百万人余で人口比(高齢化率)は27.6%。また、百歳以上の高齢者の総数は、老人福祉法が制定された昭和38年には全国で153人でしたが、その後平成10年には1万人を超え、今年は67,824人となりました。厚生労働省では百歳以上の地域で話題のご高齢の方々を紹介しており、「社交ダンス歴5年、今も月2回公民館で講師を務めている」、「畑仕事の傍らつつじの築山の手入れを行い、市の『花と緑のコンクール』で最優秀賞を受賞」などが掲載され、健康の秘訣は、好き嫌いなく何でもよく食べることやなるべく動くように心がけている、地域の方との交流を大切にしていることなどをあげています。

一方、急速に進む少子高齢化社会のなか、認知症高齢者や地域とのつながりの希薄な独居老人の孤独死など社会全体で支えていく視点を大切にしていかなくてはなりません。また、高齢化社会の進展は当事業団も例外ではありません。開設から16年が経過し、生活介護・施設入所支援の「なごみ」利用者さんの年齢も50歳以上の方が29人、平均年齢も50歳となっています。加齢にともなう病気や機能の低下も顕著となってきていますが、親御さんご自身の健康も心配です。規則正しい生活、バランスのとれた食事、早朝ウォーキングの励行をはじめ定期健康診断や個別検診を効果的に活用し、利用者さんの健康管理に配慮してまいります。また、支援を必要としている方々が必要な時に必要なサービスを享受できるようグループホームや短期入所の拡大にチャレンジしていきたいと考えております。

町を歩くと秋の訪れを告げるキンモクセイの甘い香りが漂っています。10月14日は、利用者さんが楽しみにしている「すずかけフェスタ」があります。今年もボランティアの皆さんのご協力をいただき、なごみ中庭で盛大に開催いたします。多くの皆様のご来場をお待ちいたしております。

理事長 小林 一三