このたび,6月6日の臨時理事会にて,調布市社会福祉事業団理事長に選任されました伊藤栄敏です。どうぞよろしくお願いいたします。

私は,調布市役所職員として38年間,そして副市長として8年間,調布市政に携わってまいりました。その中で福祉分野での直接の経験は,当時の福祉部子育て推進課において保育園の運営管理や子育て家庭への支援業務,こども家庭支援センターすこやかの立ち上げに関わりました。また,副市長の任期中は,市政全体を統括するなか,福祉健康部やこども生活部の所管では,社会福祉制度が大きく変わる中,諸対応に当たってまいりました。これまで各分野で培ってきた行政経験は,この事業団においてもお役に立てるものと信じておりますし,必ずや役立てなければならないと考えております。

本事業団は,25年前に,調布市知的障害者援護施設が建設されるにあたり,その運営法人として設立されました。この援護施設の建設に至るには,調布心身障害児・者親の会の皆様方の長期間にわたる運動と相当の苦労があり,そうしたご努力が結実した結果によるものと承知をしております。また,本事業団の運営に際しては同親の会に参画いただき,利用者本位を基本とした運営がなされ,調布市の福祉を支える中核的な存在となっております。

そして今では,障害者支援と子育て支援を両輪として先駆的事業にも取り組み,多種,多様な事業を展開するに至っております。

障害のある方が,この住み慣れた地で長く暮らし続けられる支援をこの事業団からお届けするとともに,次代を担う子どもたちが,すこやかに育つことができますよう,理事長として,職員と力を合わせ事業団の運営に全力で取り組んでまいりますことをここにお約束させていただきます。

本事業団に関わる関係各位におかれましては,より一層のご理解とご協力をお願い申し上げ就任にあたっての挨拶とさせていただきます。どうぞよろしくお願い申し上げます。

さて、理事長に就任し一月近くが経ち、新たな職場での生活に慣れつつあります。私がなによりうれしく思うのは、この施設が多くの緑に囲まれ、心を和ませてくれることです。象徴的存在である正面の立派なすずかけの大樹が誇らしくそびえ立ち、周囲の街路樹の桜も日ごとに緑を濃くし、夏の日差しを心地よく遮ってくれています。周辺一帯が一斉に爛漫と咲き誇る来年の春が楽しみです。

先日、私の新しい職場を見たいという妻と共に施設の玄関前の樹木の剪定と草取りを行いました。また、自宅で早春から育てきたマリーゴールド、ミニひまわり、サルビアなどの花の苗を持参しました。これらの花は、利用者の親御さんが農園の管理や花の手入れをこれまでされてこられていますので、玄関先に植えてもらいました。ボランタリーにご協力いただいている皆さんに心から感謝申し上げますとともに、私もお手伝いができればと思っております。

私の目標は、この緑豊かな施設をさらに快適な場所にしていくことです。職員が働きやすく、利用者の皆さんが心地よく過ごせる雰囲気を作り出していきたいと考えています。施設が、多くの皆さんにとって本当に素晴らしい生活の場となることを願っています。

伊藤栄敏