実践交流発表会2024「ちょっと聞いてよ~私たちの取組~」が,去る二月二十五日に開催されました。本発表会では,「知的障害者援護施設なごみ」,「ワークライフカレッジすとっく」,「ゆずのき学童クラブ」および「子ども家庭支援センターすこやか」の各施設から,日頃の活動内容が発表されました。いずれの発表も,事業目的やこれまでの運営における課題をふまえ,利用者視点に立った継続的な改善の成果を紹介するものでした。職員の創意と工夫が凝らされ,実践を重ねてきた取組が簡潔かつ分かりやすくまとめられており,今後のさらなる事業展開にも大いに寄与する内容でした。

また,発表会には,各事業の委託者である調布市の障害福祉課,子ども政策課,児童青少年課の職員もご参加いただき,当事業団が進める事業内容への理解を深めていただく機会ともなりました。このような企画は,事業団内部に限らず,他の福祉関連事業所との間でも積極的に取り入れる余地があると考えています。この取組は,自分たちの活動を振り返り,課題を見つけ改善につなげる良い機会であると同時に,事業団ホームページを通じて利用者のご家族や地域の皆さまに活動を広く知っていただくための手段ともなります。今後もこうした企画を継続し,さらなる発展を目指して取り組んでまいります。当事業団では,令和4年度より主任職以上の職員で構成される「定例会」を世代別にAからDの4つのグループに分け,「風通しの良い職場環境づくり」を目指して活動を行っています。この取組では,コミュニケーションの活性化,他職場との情報交換,職員の参加意識の醸成,世代交代の促進と人材育成など,多様な課題について議論を深め,具体的な改善案の実施に結びつけています。今回の発表会も,定例会のBグループが発案し,各事業所の職員の協力を得て実現しました。

定例会では,このほかにも「エイジフレンドリーな職場づくり」「次世代の管理職育成」「事業団の魅力・強みの見える化」「ちょーじープラスの実施※」「他法人施設の見学」など,時宜にかなったテーマを設定し,活発な議論を行っています。私自身も各グループの議論に参加しましたが,職場間の横のつながりが希薄になりがちな状況の中で,職員が共通の課題を見つけ出し,解決に向けて積極的に意見を交換する姿は非常に頼もしく感じました。各グループが年度内に具体的な取組を実践し,大きな成果を上げたことは,当事業団の強みを示すものです。

当事業団では,限られた職員数で障害福祉や児童福祉にかかわる多様な業務を遂行する中,今回の企画を含むさまざまな取組にも取り組んでいます。これらの活動は職員にとって負担となる面もありますが,日常業務に留まらず,職員同士の交流やキャリアアップにつながる意義深いものです。私自身の経験からも,小さな気づきを改善につなげることで,業務の魅力や充実感を実感してきました。職員の皆さんには,定例会やその他のプロジェクトに積極的に参加し,自身の成長につなげていただきたいと願っています。今後も共に歩みを進め,さらなる飛躍を目指していきましょう。

※「ちょーじープラス」は施設を超えたちょっとしたお手伝いを通じて,職員も利用者も地域全体がハッピーになることを目的と した取組

理事長 伊藤 栄敏

 

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